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形見分けが喜ばれた時代はもう昔。着物がいちばん厄介です。

  • 2017.11.14 Tuesday
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    春に他界した実母の遺品を整理しています。

     

    形見分けをしようとしたら、母の姉妹や親戚、全員からお断りされました。

     

    「自分のものも整理しているくらいだから、もう物は増やしたくない」

    「形見分けでもらったら、処分できない」

     

    形見分けは、個人の愛用品を通して思い出を共有する大切な儀式だと思っていたので

    ちょっとやるせない気持ちになったものの

     

    現在身の回りのものを整理しているという叔母曰く

    「本人にとっては宝物でも、残された人にとってはゴミ」。

     

    思い切りのいい発言に清々しくなりました。

     

    物が有り余っている現代です。

    本当にそうだなぁと思います。

     

     

     

    着物がいちばん厄介かもしれない        

     

    昔は、着物の形見分けは喜ばれた記憶があるのですが

    今はもっとも厄介な遺品じゃないでしょうか。

     

    近親者もそれなりの年齢になっているので

    着ること自体が体の負担になるから、と自分のものさえ着ないそうです。

     

    若い人は、背が高く、腕も長いのでサイズが合いません。

     

    その上、着物ってリセールバリューがないって知ってました?

     

    着物をリサイクルショップで売っても、たたみ1畳分で700円が相場だそうです。

    二束三文なんですね。

     

    高い値段で引き取ってもらえるのは、背が高い人でも着られる「振り袖」や

    状態の良い「訪問着」だけだそうです。

     

    特に、バブル期にしつらえた振り袖は高く売れるそうです。

    当時は、一般家庭でも100万円くらいするものを娘さんの成人式のために

    仕立てたようで、非常にものが良いのだとか。

     

    うちに残った大量の着物は振り袖なんてものは1枚もなく

    背の高い人が着れる訪問着もありません。

     

    さて、どうしたものか…。

     

    買うときはどれほど高かったのだろうと思ったら

    捨てられない自分がいます。

     

    なんというか、理由なき罪悪感に襲われるのですよね。

     

    最近お父さんを失くした友人も、そのお父さんさえ処分できずに残してあった

    亡きお母さんの着物を、捨てることができないと困っていました。

     

    捨てるに捨てられない連鎖…。

    形見分けで喜ばれないものの筆頭は、今や着物だと思います。

     

     

    着物は保管場所と管理に困る          

     

    着物を所持するにあったって何が一番問題かというと、保管場所と管理です。

     

    洋服のようにたたんで収納することができないので、小さくするにも限界がある。

    非常に場所を取るんですよね。

     

    しかも、シャツやセーターのように何枚も重ねて収納できない。

     

    実際、無造作に何枚も重ねて保管していた着物には、カビが生えていました。

     

    重ねていいのは3枚までとルールを作って徹底したら、案の定

    とんでもなく場所をとってしまいました。

     

    さらに管理。

     

    年に1度、陰干しするといいと聞いたので

    天気の良い日を選んでコツコツ干してみたんですよ。

    そしたら、全部終わるまで、まるっとひと夏かかってしまいました。

     

     

     

    「民族衣装を着るのに特別な技術がいるのは日本だけ」だと

    着付けをしてくださった美容師さんから聞きました。

     

    高価なのにリセールバリューがなくて、保管場所はとるし、管理は大変。

    しかも気軽に着れないとなれば、着物文化は廃れていく一方だと思った次第です。

     

    さてさて、お直しをすれば着れる着物もいくらか残してます。

    安いところでも袖と丈を直せば12,000円くらいはかかるのですよ。

    このままタンスの肥しで終わりそうな気もしています。

     

    いや、困ったなぁ。