Okurimono

カシミヤベビー服専門店 okurimono のブログです

ブログカテゴリー

最近の記事

カレンダー

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2019 >>

過去の記事



Yahoo! JAPAN

  • ウェブ全体を検索
  • ブログ内を検索

能力をほめるより努力した内容をほめるほうが子どもの成績が伸びる

  • 2019.01.07 Monday
  • 0

    小学生の息子の冬休みも半分がすぎました。

     

    毎日時間を惜しむように冬にしかできない遊びやスポーツを満喫しています。

     

    北海道釧路市の小学校では冬のあいだ校庭にリンクが作られ、3学期の体育授業はスケートになります。今のうちに練習しておかないと。

     

     

    スケートは性格が出るので、転ぶことを怖がらずガッチャガチャ滑る子は、アッと言う間にうまく滑れるようになるものです。

     

    慎重な性格の息子は、転ばないように滑るのが第一優先。カメの歩みのように少しずつ上達していきます。

     

    「去年より上手になったね」「わーすごいね」などとほめるわけなのですが、語彙不足でだんだん苦しくなってくるんですね。

     

    冬休みに入る前の学級だよりで「お子さんの良いところを見つけてほめてあげてください」と担任から一言ありました。

     

    ほめることは大切だけど、むやみやたらにほめるのはちょっと違う。

     

    「どこを」もそうだけど、それ以上に「どんな風に」ほめるのか、悩ましい。

     

     

     

    ほめ方について考えているときに、一冊の本を読みました。

     

    『「学力」の経済学』(中室牧子著/ディスカバー・トゥエンティワン)という本のなかにこういう話が出てくるのです。

     

     

    著者は教育経済学者。聞きなじみのない「教育経済学」とは、教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的とした学問なのだそうです。

     

    「子どもはほめると伸びる」「テレビやゲームをするとよくない」といった話に根拠があるのか無いのか、よりよい方法は何なのか、客観的に「データ」を用いて明らかにできるのに驚かされます。

     

     


    「頭がいいのね」と「よく頑張ったわね」−どちらが効果的?

     

    コロンビア大学のミューラー教授らは、ある公立小学校の生徒を対象にして「ほめ方」にかんする実験を行いました。6回にわたるこの実験の結果わかったことは、「子どものもともとの能力(=頭のよさ)をほめると、子どもたちは意欲を失い、成績が低下する」ということです。

     

    ミューラー教授らの実験では、子どもたちをランダムに2つのグループに分けました。両方のグループの生徒がIQテスト(1回目)を受験しましたが、ひとつのグループの生徒に対しては、テストの結果がよかったときには「あなたは頭がいいのね」と、子どもらのもともとの能力を称賛するメッセージを伝えました。一方もうひとつのグループに対しては、「あなたはよく頑張ったわね」と、努力を称賛するメッセージを伝えました。

     

    その後、ミューラー教授らは、同じ子どもたちに、かなり難しめのIQテスト(2回目)を受けさせました。さらにその後、最初に受けたのと同じ程度のIQテスト(3回目)を受けさせ、結果の推移を調べました。すると、もともとの能力をほめられた子供たちは、成績を落としてしまったのに対し、努力をほめられた子供たちは成績を伸ばしたのです。

     

    ほめ方の違いは、子どもたちの取り組み方にも影響を与えました。

     

    「頭がいいのね」ともともとの能力をほめられた子どもは、2回目の難しめのIQテストを受ける際、この試験のゴールは「何かを学ぶこと」ではなく、「よい成績をとること」にあると考え、テストでよい点数が取れなかったときには、成績についてウソをつく傾向が高いことがわかったのです。

     

    また、彼らは、よい成績がとれたときはその理由を「自分は才能があるからだ」と考えたように、悪い成績を取ったときも「自分は才能がないからだ」と考える傾向があったことがわかっています。

     

    一方、「よく頑張ったわね」と努力した内容をほめられた子どもたちは、2回目、3回目のテストでも粘り強く、問題を解こうと挑戦を続けました。努力をほめられた子どもたちは、悪い成績を取っても、それは「(能力の問題ではなく)努力が足りないせいだ」と考えたようです。


     

     

    物の見方をガラリと変えてくれる本でした。

     

    読み終わって胸がすくような思いです。

     

    「努力をほめること」と「結果をほめること」の違いはまぁよく語られることですが、「能力をほめること」と「努力をほめること」にも違いがあって行き着く先が全然違うんですね。

     

    能力の高さをほめられると、屈折した性格になってしまうらしいことも分かりました。

     

    人生が生まれもっての「才能」で決定づけられるなら「努力しても無駄」という人生観になってしまいそうですからね。

     

    そんなこととは知らず「運動神経がいいね」「手が器用だね」と盛んにやってました。

     

     


    子どもをほめるときには、「あなたはやればできるのよ」ではなく、「今日は1時間も勉強できたんだね」「今月は遅刻や欠席が一度もなかったね」と具体的に子どもが達成した内容を挙げることが重要です。そうすることによって、さらなる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子どもに育つというのがこの研究から得られた知見です。


     

     

    これを読んで、高校時代の先生が受験前に言ったことをふと思い出しました。

     

    「君たちはやればできる。・・・・・・でもやらないとできない」

     

    「当たり前じゃないか」と教室中がドッと湧きました。

     

    わたしが通っていたのはいわゆる進学校。子どものころから「頭の良さ=能力」をほめられてきた生徒が多かったんですね。

     

    思えば、悪い成績をとっても「自分は頭がいいのだからやればできる」と根拠のない自信を持っていた人が多かったかもしれません。

     

     

     

    「地頭の良さ」よりも「地道な努力」ほうが大切なんですね。


    そして案外、地道な努力は報われるようになっている。

     

    あのころの自分に教えてあげたいです。